コンクリートの隙間から、遠慮も知らないタンポポの花が図太く、図々しく咲いていた。誰に愛されなくとも、無垢な黄色で可愛らしく咲き続けるその花が私は嫌いで、だから、私はそれを摘んであなたにあげるの。

その花の事情を知らないあなたは、単純な笑顔で「綺麗だね」と言うけれど。
これからあなたの本のしおりにでもなって、愛されて、凛とした強さを失って生きて行く可哀想な花!ざまあないわね!!



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