第二章『公爵夫人の仕掛け時計』あとがき

すごくだらだらしてしまいました。けれど書きたいものががっつり書けたので、私は楽しかったです。
今回も、あとがきというよりも振り返るという意味も込めていくつか解説したり補足したり蛇足したりしていきますね。


〇今回書きたかったもの

書きたかったのは大きく分けて三つです。まず一つ目が、主人公がこの不思議の国という世界に馴染む様子です。ある程度馴染んでもらわないと話を進めることができないので……。働いて稼いだお金も持っていてもらいたかったので、飛び入りでバイトもさせました。「こんなに貰えません!」という主人公の台詞から、きっと1万円くらいはもらってる。働いた時間は5、6時間程度だから、自給が1600円以上って高すぎ!
そして二つ目は、初期の印象が互いに良くない主人公とピーターを仲良くさせよう大作戦。二章始まりの時点ではいけ好かない奴という認識。授業中に教科書を忘れても相手からは絶対に借りないぞ!ってくらい。それが二章終わりでは、落ちたペンケースの中身を一緒に拾ってくれるくらいには……なったんじゃないかな。
三つ目でようやく時間のループ。一度挑戦してみたい設定ではありましたが、思った以上に大変でした……。橙とユリウスさんは実際に私が見た夢の中に出てきた夫婦で、気に入ってしまったので第二章のメインキャラクターに。今後この二人をどのように物語に絡ませていくかは考えていませんが、機会があったら出したいです。


○主人公について

ちょっと、いやかなり中二の雰囲気を醸しだしていますね今回。とにかくこの章ではなるべくかっこよく書きたかったのですが……どうでしょうか。当初、主人公が男の子の飛ばした風船を空中キャッチし、そのままユリリオくんの本を受け止めるという「完璧だ!(キリッ)」というシーンも予定していたのですが、流石にやめました。かっこよすぎるので。
今回はさばさばしていて男前でかっこいい主人公(多分)でしたが、次回の三章では病み期に入ります。やっぱり普通の女の子なので、それなりに弱い部分とかを隠し持ってるという感じです。


〇時間くんについて

時間くんも常盤さんと同様に、主人公について何か知っているようです。彼はこの連載の中で一番の不思議キャラクターになるので、言葉の一つ一つに意味を求めても仕方のない気がしますが、真実を知っている一人なので核心に迫るようなことも言っています。
女の子が好きで男に厳しい時間くんですが、やはり人間の感覚とは違うようで、感情には疎いよう。誰か一人に執着することもなさそうだけど、ピーターに捨てられたことは根に持っているようです。まだまだ先になりますが、いずれ時計を見つけにいくのでそれまでさようなら。


〇アウトサイドについて

外野です。メイシャさんとユリリオくんのこと。メイシャさんは主人公に教えてもらったことを忘れずに取り入れ、ループの中で成長してしまいます。ユリリオくんは、最初はなんとなく声をかけたくらいだったのに、数回無視されて意地になってしまう。
二人とも、異邦人な主人公に関わったことでちょっと輪からはみ出してしまってます。所謂モブのような存在だった彼らがひょんなことから物語に巻き込まれちゃう。そういうのっていいと思う。
ちなみにメイシャさんの名前の由来は、友人が「眼医者って名前みたい」と言ったことから。


〇発条祭について

橙が時計くんから街の発条を勝ち取ってからというもの、街が新年を迎える為に行われる祭り。祭では橙が巫女として、発条を巻く。各地からたくさんの人が集まり、出店なども多い。今回の話では、本筋にはあまり関係ないので詳しくは書きませんでした。主人公の物語には深く関わらなくても、他の登場人物の物語には大きく関わる事柄というのが、同じ世界の同じ時間軸に存在しているんですよねっていう。しかし発条祭って何回見てもはつじょうさいって読んじゃう。“ぜんまいさい”です。


〇橙とオレンジについて
結局のところ、オレンジも橙のことが好きだったのだと思います。好き好きーってあからさまな態度とられたら、敵意も憎悪も薄れてしまうでしょう。少なくとも彼女はそういう人間でした。公爵夫人という称号が羨ましかった彼女は、その称号を守るために犠牲にされたのです。最後の瞬間は何を思う暇もなかっただろうけれど、もし時間があったなら、走馬灯のように流れるのはユリウスとの思い出ではなく橙との思い出だっただろうと思います。
橙は気が強く見えるけど、メンタル面が少し弱い子。オレンジと仲良くなって、メンタル面の異常に強い彼女の影響で少しは強くなったけど、やはり彼女には敵わない。でも、強すぎる女の子よりちょっとくらい弱い女の子の方が幸せになっちゃうんですよね。


……本当はもっと書きたいことがあるのですが、きりがないのでここまでで。次は三章です。やっと目的をアリスに絞ることができます。今回のように個別のストーリーはなく、本筋に沿っていく予定なので、新しいキャラクターもどんどん出していく予定。ここまで読んでくださった方は、是非次の章も宜しくお願いいたします。では。
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